1. FPS-Club HOME > 
  2. 営業スキル > 
  3. わかると楽しい法律知識 > 
  4. 第51回 配偶者から自宅を遺贈されたとき、それも遺産分割の対象なの?

iconわかると楽しい法律知識

第51回 配偶者から自宅を遺贈されたとき、それも遺産分割の対象なの?

弁護士/司綜合法律事務所パートナー 中込 一洋

 

■ 特別受益って、どんなもの

 

  特別受益は、共同相続人の中に遺贈等を受けた人がいるとき、その額も含めて相続財産とみなすことです(民法903条1項)。例えば、Aが3000万円の預貯金を残して死亡し、妻Bと子Cが相続したとしますね。自宅(時価2000万円)をBが遺贈されていたときは、特別受益としてこれを加えた5000万円を相続財産とするのが原則です(専門的には、特別受益の持戻しといいます)。そうなると、Bは自宅と500万円の預貯金(自宅と合わせて2500万円の価値)を取得し、Cが2500万円の預貯金を取得することになります。

  ただし、Aがこのような結果を望まないときは、持戻しを免除するという意思表示ができます(民法903条3項)。これがあると自宅の遺贈は考慮されないので、BとCは、1500万円ずつ預貯金を取得します。こうなると、Bは自宅と合わせて3500万円分の財産を取得できるので、有利ですね。

  相続法改正では、一定の要件を満たす場合に、持戻し免除の意思表示があると推定しています(改正民法903条項)。

※これ以降は会員専用ページです。