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    ―投資リスクのあいまいな説明はトラブルを引き起こすモト!―

icon元引受査定担当者による保険判例解説

第4回 変額保険はお客様が投資リスクを負うことを明確に
―投資リスクのあいまいな説明はトラブルを引き起こすモト!―

一般社団法人ソーシャルバリューファーム 代表理事 右田 修三

 

 保険契約を締結する際には、重要事項等についてお客様への説明を行わなければなりませんが、変額保険を勧誘する際には、更に投資リスクについて慎重かつ的確な説明が求められます。今回、取り上げた判例では、変額保険の投資リスクの所在を明確にお客様へ伝えきれていなかった場合、お客様の貴重な財産が無くなってしまううえに、説明義務違反で訴えられる可能性があることが読み取れる内容です(登場する人物・社名はすべて仮名です)。

 

■ 融資一体型変額保険に加入

 

 事案を簡単に説明すると、以下のとおりです。

 大江戸産業の代表取締役である大江戸忠雄(72歳)は、Y1銀行と融資契約を締結して7,700万円を借り入れ、その全額を保険料の支払に充て、平成2年に、Y2生命保険会社(以下、「Y2生命」という)との間で契約者及び保険金受取人を大江戸産業、被保険者を忠雄とする基本保険金額2億6,000万円の変額保険契約(終身型)に加入しました。

 

 まずは、融資一体型変額保険のしくみについて、説明しておきます。

<融資一体型変額保険のしくみ>

  1. ①大江戸産業は、Y2生命の一時払変額保険(終身型)に加入します。
  2. ②一時払保険料は7,700万円と高額になりますので、通常、自己資金では捻出できません。そこで、Y1銀行に融資してもらい、その全額をそっくり保険料に充当します。そして、その後10年にわたって、大江戸産業は、融資された7,700万円の利息を毎月、Y1銀行に返済します。
  3. ③Y1銀行とY2生命は、この保険について10年間の質権設定契約※1を結びます。
  1. ※1大江戸産業から債務(融資額)の返済がされるまで10年間、Y1銀行が保険証券を預かっておき、債務を返済できない場合は、変額保険を解約して優先的に弁済を受けることができる権利。

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