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経路依存性、合成の誤謬 ─ 理想的なご提案が受け入れられるとは限らない

茂木経済塾主宰 茂木 喜久雄

 

1.はじめに

 

  経済学は、与えられた状況の数値をつかって分析をして、もっとも理想的な状況を判断していく科学の分野の学問ですが、こうした科学的な判断が実際にはあてはまらないことがあります。そういった事例を今回は取り上げていきます。

【事例-1】

  日本に古くから使われているA製品があります。数年前に、このA製品よりも技術が進んだB製品がアメリカで登場し、大ヒット商品になりました。X社は、「このB製品は日本でも流行るのは間違いない」と確信を持ちました。なぜなら、日本のA製品は機械化以前から使われていたものなので使い勝手が悪いためです。しかし、日本で発売したB製品は日本人にとっても効率的な製品なのになぜかまったく売れず、撤退を検討する状況になっています。

 

【事例―2】

  Y社は業界を代表する電子機器メーカーでしたが、ここ数年はアジア諸国のメーカーとの競争力がなくなり業績が悪化しています。悪化の原因は、「優秀な社員が多いはずなのに、大企業ゆえに、多くの営業社員が上司への報告書を書くことがメインの仕事になってしまっていて、本来の営業とはかけ離れた状況になっていたことだ」といわれています。

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