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No.3416 「おつり投資」は資産運用のきっかけになるか?

 前回ご紹介した、「おつり貯金」などのサービスに続き、今回は日本初の「おつりで投資(資産運用)」するサービスをご紹介します。少額から手軽に投資を始めることができ、初心者が資産運用の一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。

 

● 貯蓄から投資ヘは実現するのか?

 

 貯蓄から投資へといわれて久しくなりますが、なかなかお金を投資に振り向けようというトレンドにはならないようです。日銀のデータで見ると、日本の家計金融資産の内訳は、現金・預貯金が52.3%で、およそ半分強の人は現金や預貯金でお金を保有しています。株式・債券・投資信託の保有合計は15.1%にすぎません
 未経験や知識不足なども影響していると思われますが、証券口座を開く手続きや、金融商品の選び方が難しいなど、ハードルの高さも関係しているのではと推測されます。
 このような状況の中で始まったのが、スマホアプリを利用し、買い物のおつりを積み立て、手軽に始められる投資です。米国などではすでに始まっているサービスで、日本でも、2017年5月より「マメタス」というスマートフォンアプリがリリースされ、サービスが開始されました。

 

● おつりを積み立てて国際分散投資へ

 

 「マメタス」は、ロボアドバイザーによる資産運用サービスを提供する、WealthNavi(ウェルスナビ)による、日本初の「おつりで資産運用」するアプリです。このアプリと、もう一つ「Moneytree(マネーツリー)」という家計簿(資産管理)アプリを連携させて、電子マネーやクレジットカードでの買い物情報を取得します。
 通常は、電子マネーやクレジットカードでの買い物におつりは出ませんので、下記のように、100円・500円・1,000円の3つのおつり金額の端数をアプリで設定し、代金との差額を銀行口座に積み立てます。

 

(例)250円の買い物をした時の積立額
 

  1. おつり金額の端数「100円」に設定:100円-50円=50円(積立額)
  2. おつり金額の端数「500円」に設定:500円-250円=250円(積立額)
  3. おつり金額の端数「1,000円」に設定:1,000円-250円=750円(積立額)

 

 こうして積み立てられた「おつり相当額」は月に一度、銀行口座から引き落とされて投資原資となり、ロボアドバイザーによる国際分散投資を行います。これが、マメタスによるおつり投資の基本的な仕組みです。
 現時点でマメタスを利用するには、住信SBIネット銀行の口座開設とともに、「WealthNavi for 住信SBIネット銀行」のアカウント取得、自動積立の設定が必要ですが、今後は対応環境の拡大も発表されています。
 スマホのアプリとロボアドバイザーの組み合わせにより、経験や知識のない人でも資産運用を手軽に利用できる時代が来ました。スマホが手元にあれば、積立投資、長期分散投資がほぼ自動で実現するサービスの開始で預金偏重から投資へと、トレンドを変化させることはできるのか。これからの対応環境やサービス拡大が鍵を握っているかもしれません。

 

日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(2016年12月22日)

 

2017.07.10

 

 
takahasi_photo

高橋 浩史 (たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表(住まいと保険と資産管理 千葉支部)
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社、百貨店、広告代理店などでグラフィックデザイナーとして20年間活動。
その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。
住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。
その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。

ホームページ http://www.fpliflex.com
ブログ http://ameblo.jp/kuntafp/