1. FPS-Club HOME > 
  2. 今週のトピックス > 
  3. No.3666 11月はテレワーク月間です

No.3666 11月はテレワーク月間です

● 育児・介護離職の防止にも効果あり

 

 厚生労働省では、今年2月にテレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン(情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン)を策定しました。また、厚生労働省、総務省、経済産業省、国土交通省、産業界、学識者の産学官で構成される「テレワーク推進フォーラム」では、11月を「テレワーク月間」とし、テレワークの活用によって働き方の多様性を広げる運動を推進しています。テレワーク月間の主な取り組みとして、厚労省では、テレワークを活用することでワーク・ライフ・バランスの実現において顕著な成果を上げた企業や個人に対して、厚生労働大臣表彰を実施します。その他にもテレワーク推進のためのフォーラムやセミナー、体験型イベントなども開催しています。

 このテレワークですが、具体的には何を指すのでしょうか。テレワークには、「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務(施設利用型勤務)」の3つの形態があり、インターネットなどのICT(情報通信技術)を利用することで、本来勤務しているオフィスに縛られずに、自宅や最寄りのオフィス、移動先などで仕事をすることができるというもの。時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方ですので、育児・介護と仕事との両立が可能となり、テレワークの導入によって育児・介護離職の防止にも役立ちます。

 

● オフィスが被災した時にも役立つ

 

 テレワークは、育児・介護を行う一部の従業員のみに対する福利厚生策ではなく、会社全体の働き方を改革するための施策としても期待されています。テレワークによって創出された時間が「家事・家族」「趣味・余暇」「能力開発」に有効利用されている実態も明らかになっています。また「遠隔地の優秀な人材を雇用することができる」「災害時に事業が継続できる」など、多くのメリットをもたらしてくれます。
 ただし、テレワークは所属するオフィスから離れて仕事を行うため、始業・終業時刻など労働時間の管理方法などについて、適正なルールづくりをすることが重要です。労務管理の留意点をしっかり把握してから導入しましょう。
 それぞれの特徴は下表のとおりです。

 

在宅勤務 所属するオフィスに出勤しないで自宅を就業場所とする勤務形態で、顧客訪問や会議参加などによって外出することもなく、すべて自宅の執務環境の中で行います。通勤負担が軽減され、時間を有効活用できます。
モバイルワーク 移動中(交通機関の車内など)や顧客先、カフェなどを就業場所とする働き方で、営業など頻繁に外出する業務の場合は生産性が向上します。テレワークで可能な業務範囲が広がれば、オフィスに戻らずに済み無駄な移動を削減できます。
サテライト
オフィス勤務
所属するオフィス以外の他のオフィスや遠隔勤務用の施設を就業場所とする働き方です。例えば、従業員の自宅近くに所属オフィス以外の別のオフィスがある場合、そこにテレワーク専用の作業スペースを設けることで、職住近接の環境を確保することができ、通勤時間を削減できます。また、遊休施設や空き家などを活用して行う遠隔勤務には、組織の活性化や地方創生など、多様な期待が寄せられています。

 

 テレワークの普及促進を図るため、その他にも厚生労働省では、テレワーク導入・実施時の労務管理上の課題等についての質問を受け付ける「テレワーク相談センター」(厚生労働省委託事業)を都内に設置。在宅またはサテライトオフィスにおけるテレワークの導入に取り組む中小企業事業主に対して、その費用の一部を助成する「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」の実施。テレワーク普及に向けた社会的気運の醸成を図るためのシンポジウム、テレワーク実施時の労務管理上の留意点やテレワーク実施企業による体験談等を内容としたセミナーの開催(厚生労働省委託事業)など、さまざまな活動を行っています。

 

  1. 【参照】厚生労働省「11月はテレワーク月間です」
    厚生労働省「テレワーク普及促進関連事業」

 

2018.11.22

 

handa_photo

 

半田 美波(はんだ・みなみ)

 

社会保険労務士
みなみ社会保険労務士事務所 代表、株式会社サンメディックス 代表取締役
診療所で医療事務職として勤務した後、医療法人事務長、分院の設立業務担当を経て、2003年に医療機関のサポート会社・(株)サンメディックス設立。2004年にみなみ社会保険労務士事務所を設立。医療機関に詳しい社労士として知られる。