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No.3688 二人以上世帯の貯蓄額の平均と投資について

● 二人以上世帯の金融資産保有額は平均で1,151万円

 

 新年を迎え、「今年こそは貯蓄をもっと増やしていきたい」と思っている方は多いのではないでしょうか。そこで、金融資産保有額の平均値を確認してみたいと思います。
 日本銀行が事務局を務める「金融広報中央委員会」では、毎年「家計の金融行動に関する世論調査」を実施しています。2018年二人以上世帯の調査によると、金融資産の保有額の平均値は、1,151万円(中央値450万円)となっていました。この数値は前年と同じ金額です。ちなみに、中央値とは、調査対象世帯を保有額の少ない順(または多い順)に並べた時に、真ん中に位置する世帯の金融資産保有額を指します。少数の高額資産保有世帯によって全体の数値が引き上げられてしまう平均値と比べて、中央値の方がより実感に近い数字になると考えられています。
 気になる金融資産の内訳については、預貯金が505万円(約44%)、保険が382万円(約33%)、有価証券が221万円(約19%)、その他の金融商品が43万円(約4%)となっています。預貯金と保険の割合を足すと約8割となります。つまり、日本人の金融資産のほとんどは、預貯金と保険で占められているのです。

 

金融資産の保有額

 

● 元本割れを起こす商品を保有したくない人は8割

 

 次に、「今後保有を希望する金融商品」についての結果を確認してみましょう。一番多かったのは「預貯金(45.8%)」、次いで「いずれかの有価証券保有希望(15.8%)」となっており、両者ともに僅かながら前回調査の数値を上回っています。
 さらに「有価証券の内訳」を見てみると、株式が9.3%(前回8.9%)、株式投資信託が6.1%(前回5.1%)となっています。これらの結果から見ると、資産の大多数は元本保証のある預貯金に置いておきたい反面、運用商品にも興味を持ち始めている意識の表れだという見方もできます。

 

金融商品の保有希望(複数回答)

 

<預貯金・保険・有価証券>
<有価証券の内訳>

 

 しかし、「元本割れを起こす可能性があるが、収益性の高いと見込まれる金融商品の保有」に関する問いに対しては、「そうした商品を保有しようとは全く思わない」という回答が約8割(80.5%)を占めています。
 実際には「有価証券に興味を持っている」という反面、「元本割れは絶対に避けたい」という人が大多数を占めている結果なのでしょう。
 日本では「貯蓄から投資へ」の流れを加速させるために、政府が主導となり様々な策を講じています。しかし実際のところ、一般家庭に投資は根付いていないと言えます。とはいえ、預貯金だけでは、家計における資産形成の加速度を増すことは難しいと言わざるを得ません。2019年、資産形成の方法について、いま一度考え直してみてはいかがでしょうか。

 

 

2019.01.10

 

 

 

小澤 美奈子(おざわ・みなこ)

K&Bプランニング代表 ファイナンシャルプランナー(AFP)/ライター
 
法政大学卒業後、損害保険会社にて、人材教育部門で社員教育・研修講師など約12年間勤務の後、外資系損害保険会社で営業職に就く。ファイナンシャルプランナー取得後は、独立系FP事務所、住宅メーカーを経て独立。
Webや書籍などで記事執筆、セミナー講師、個人向けコンサルティングを行うほか、フォトライターとしても活躍。趣味はカメラ。
 
ホームページ http://kandbplanning.org/