1. FPS-Club HOME > 
  2. 今週のトピックス > 
  3. No.3713 就職先確定の決め手は「自らの成長が期待できる」

No.3713 就職先確定の決め手は「自らの成長が期待できる」

● 女性は「希望する地域で働ける」ことが決め手

 

 株式会社リクルートキャリアの研究機関、就職みらい研究所では、2019年卒で民間企業への就職が確定している大学生を対象に「就職プロセス調査」を実施した。「就職先を確定する際に決め手となった項目」を尋ねたところ、トップは「自らの成長が期待できる」が47.1%と、半数近くが回答する結果となった。第2位が「福利厚生(住宅手当等)や手当が充実している」(37.8%)、第3位が「希望する地域で働ける」(37.0%)であった。
 男女別に見ると、男性は全体での上位3つと順位に変動はないが、トップの「自らの成長が期待できる」の回答率が49.0%とさらに高くなっている。一方、女性は「希望する地域で働ける」(46.4%)が最も高く、次いで「自らの成長が期待できる」(44.8%)、「福利厚生(住宅手当等)や手当が充実している」(43.6%)の順で、男性は自身の成長についての関心が高く、女性はどこで働くかを重視する傾向があることが窺える。女性回答者のコメントの中にも、「慣れない土地や全国転勤をあまりしたくなかったので、勤務地が選べることが決め手になった」や「自分が好きな場所で働けることは幸せだと思うし、生活も安定すると思うから」など、希望する地域を挙げるものがあった。

 

● 長期的なキャリアにつながる環境を重視

 

 「成長」というキーワードは近年注目されており、就活する大学生においても意識する人が増えているようだ。今後、グローバル化、テクノロジー化で企業自体の寿命が短くなることが予想され、社内においても年功序列から成果主義へと変わりつつある。かつてのように入社してしまえば一生安泰という会社はほとんどなく、自らの成長によって柔軟に環境の変化に対応しながら道を切り拓いていく能力が求められている。
 アンケートの回答コメントを見ると、「やりたいことがあったし、なりたい自分像もあったので、自分が成長できる環境に身を置きたかったから」や「仕事を通じて得られるものがある仕事をしなければ、社会人として生き残れないと考えたから」というものもあり、このような人たちの未来には期待したいところだ。
 就活学生の多くは安定志向がまだまだ残っているが、企業規模に関係なく自分のやりがいを持っていきいきと働くことができ、長期的なキャリアのことを考えている真面目な人も徐々にではあるが多くなってきている印象を受ける。
 このような調査結果を見てしまうと、中小企業には新卒採用は難しいのではないかと思い込みがちであるが決してそんなことはない。
 「自らの成長期待」を感じさせるものがあれば、中小企業にもチャンスはあるのではないか。このような就活学生と出会う機会を作るためにも、企業側も就職先の候補にしてもらえるように、今できることを全力で行い、学生の目線に立って、自社の理念やビジョンを積極的にアピールしていく必要があるといえる。

 

 

2019.03.04

 

 

2016-07-02_182733

 

庄司 英尚(しょうじ・ひでたか)

株式会社アイウェーブ代表取締役、アイウェーブ社労士事務所 代表

社会保険労務士 人事コンサルタント

 

福島県出身。立命館大学を卒業後、大手オフィス家具メーカーにて営業職に従事。その後、都内の社会保険労務士事務所にて実務経験を積み、2001年に庄司社会保険労務士事務所(現・アイウェーブ社労士事務所)を開業。その後コンサルティング業務の拡大に伴い、2006年に株式会社アイウェーブを設立。企業の業績アップと現場主義をモットーとして、中小・中堅企業を対象に人事労務アドバイザリー業務、就業規則の作成、人事制度コンサルティング、社会保険の手続き及び給与計算業務を行っている。最近は、ワーク・ライフ・バランスの導入に注力し、残業時間の削減や両立支援制度の構築にも積極的に取り組んでいる。

 

公式サイト http://www.iwave-inc.jp/
社長ブログ http://iwave.blog73.fc2.com/