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No.3730 健康保険被扶養者における国内居住要件の改正案

 深刻な労働人材不足を解消するため、外国人受け入れ政策を見直し=拡大しようという流れのもと、2018年11月、出入国管理法改正法案が可決され、2019年4月より施行されることとなりましたが、このとき、健康保険の扶養認定基準について問題となりました。
 現在、外国人労働者も一定の条件を満たせば健康保険被保険者となり、被保険者に扶養される家族は、海外に居住していても要件を満たせば被扶養者として認定されます。今後さらに外国人労働者が増えると、日本の医療費に大きな影響があるため、健康保険法の改正法案がまとめられ、その中に『被扶養者の認定において原則として国内に居住しているという要件を導入する』という内容が盛り込まれました。
 また、本来加入資格を有しない外国人が、不正な在留資格により、国保に加入し給付を受けている可能性があるという課題が指摘され、『医療滞在ビザ』等で来日して国内で居住する者についても、被扶養者の対象から除外することとしています。

 

<被扶養者認定における国内居住要件>

 

被扶養者の要件に日本に住所を有する者であることを追加する

留学生その他の日本に住所を有しないもののうち、日本に生活の基礎があると認められるものについても例外的に要件を満たすこととする

例外となる者の詳細は省令で規定するが、留学生や海外赴任に同行する家族など、日本から海外への渡航理由に照らし、これまで日本で生活しており、今後再び日本で生活する蓋然性の高い者等を例示する予定

いわゆる「医療滞在ビザ」等で来日して国内で居住する者を被扶養者の対象から除外する

除外対象の詳細は省令で規定

 

<市町村における調査対象の明確化>

 

日本人を含む国保被保険者の資格管理等の観点から、市町村が関係者に報告を求めることができる対象として、被保険者の資格の得喪に関する情報を追加し、市町村における調査対象として明確化する

関係者としては、例えば外国人については、留学先である日本語学校等や経営管理を行う企業の取引先等、日本人については、勤務先である企業の雇用主を想定

 

<施行予定日>

 

 2020年4月1日予定

 

  1. 【参考】厚生労働省保険局「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案(仮称)について」(平成31年1月17日)

 

2019.04.04

 

 

沖田 眞紀(おきた・まき)

 

特定社会保険労務士
社労士事務所コンフィデンス

 

千葉県出身。大手電機メーカーをはじめ、介護施設、建設関連会社等様々な業種で、人事労務を担当。長年の実務経験を活かし、現在は人事労務相談・助成金手続・就業規則作成などを中心に社会保険業務および各種相談業務を行っている。