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No.3740 軽減税率、それでも“テイクアウト”しますか?

 2019年度の予算案が成立しました。10月の消費税増税対策を前提とした予算だけに、再度の延期はなくなったと考えられ、消費税10%への助走が始まったといえるでしょう。今回は、増税時に導入予定の軽減税率について整理しておきます。

 

● 軽減税率の概要は?

 

 軽減税率は、消費税10%増税時に、主に低所得者層への経済的な負担を緩和するため、特定の品目について税率を8%に据え置く制度。軽減税率の対象になるのは、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」です。
 飲食料品の方をもう少し具体的に見ると、「酒類」「外食」「ケータリング・出張料理」「医薬品、医薬部外品」は軽減税率の対象外となり10%です。それ以外は8%の軽減税率が適用になります。中でもわかりにくいのが、「外食」に該当するのかどうかです。政府は、外食にあたらない事例(8%)と、あたる事例(10%)を以下のように分類しています。

 

 

 また、テイクアウトで注文して、店内で飲食したようなケースでは「テイクアウト(8%)か店内飲食(10%)かは、販売事業者が販売時点で、必要に応じて顧客に意思確認を行うなどにより判断することになる」としています。

 

● 持ち帰りで節約したとしても……

 

 総務省「家計調査」によると、2018年中の毎月の消費支出の平均は約28.7万円(2人以上世帯)でした。その中で食料は約7.9万円、消費支出に占める食料の割合は27.5%です。食料の中には、酒類や外食も入っていますので単純には言えませんが、家計の約3割が8%の税率に据え置かれることは、ある程度の負担軽減にはなりそうです。
 とはいえ、その差は“2%”ですから、あまり軽減税率にこだわった買い方や食べ方をする必要はないのかもしれません。例えば、税抜価格1,000円分のハンバーガー類を購入したようなケース。テイクアウトなら税率8%で1,080円、店内で食べれば税率10%の1,100円で、その差はわずか20円です。
 20円を節約するためにテイクアウトしたものの、荷物が持ちきれず帰り道にタクシーを使ってしまえば、その節約はあっという間に帳消しです。さらに、毎回テイクアウトして自宅で温め直しをすれば、光熱費の増加なども考えられます。
 税率の高低にこだわるよりも、政府のポイント還元制度が消費税増税による負担を相対的に軽くしてくれます。クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレスで買い物をすれば、ポイント(中小店舗5%、フランチャイズ加盟店2%/2020年6月まで)がもらえる制度です。
 「たかが2%、されど2%の差」。皆さんは、お客さまにどうアドバイスしますか?

 

2019.04.22

 

 
takahasi_photo

高橋 浩史 (たかはし・ひろし)
FPライフレックス 代表(住まいと保険と資産管理 千葉支部)
日本ファイナンシャルプランナーズ協会CFP®
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

東京都出身。デザイン会社、百貨店、広告代理店などでグラフィックデザイナーとして20年間活動。
その後、出版社で編集者として在職中にファイナンシャル・プランナー資格を取得。2011年独立系FP事務所FPライフレックス開業。
住宅や保険など一生涯で高額な買い物時に、お金で失敗しないための資金計画や保障選びのコンサルタントとして活動中。
その他、金融機関や出版社でのセミナー講師、書籍や雑誌での執筆業務も行う。

ホームページ http://www.fpliflex.com
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