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新聞やテレビでは決して教えてくれない!
中小企業の業績の実態〜パート2
マネーコンシェルジュ税理士法人 代表社員/税理士 今村 仁
  前回は、国税庁発表の「中小企業の赤字7割」というのが、実はいくつかのカラクリがあって、正しく中小企業の実態を表しているわけではないという話をしました。
  また、あるトップセールスマンの言葉として、初回の面談で「色々と大変ですよねー」なんて言ってしまうことの危険性について解説しました。つまり、経営者の実感と全く違うことを最初に話してしまうと、優良顧客を失いかねないので要注意である、ということです。
  今回は、さらに中小企業の実態を深堀するとともに、数字では表せない定性的な中小企業の実態についても解説を加えます。
中小企業が大企業よりも利益率が高い理由
  よく言われることですが、同じ景色、同じもの、同じ人に出会っても、それまでの知識や経験、その方が今興味のあること等によって見えている世界は違います。色々な生命保険営業員の方と話をしていて、最近、特にこのことを実感します。「中小企業は大企業に比べて利益率が低いからなあ・・・」というようにネガティブに見てしまうと、せっかくのチャンスを逃していることも考えられます。
  私が決算実務を行っていて実感するのは、“中小企業の中にも大企業よりも儲かっている会社があるのではないか”ということです。これは持論ですが、中小企業は大企業以上に小回りが利いて、大企業のように“何かあれば担当者が変わる”というようなこともなく(というより、その場所に根付いて事業を行うことが多いですから逃げることも出来ないのだと思いますが)、アフターサービスを大企業以上にしっかり行い、トラブルがあればすぐに最終責任者である社長がクライアントに直接顔を出すことができる、という強みがあると思っています。さらに、小回りが利いて即断即決も可能であり、トラブルがあってもすぐに誠意ある対応をとることができるのですから、大企業と同じサービスを行うのであれば結果として利益率が高くなる、というのも自然なことだと思うのです。
  そして、この利益からねん出したお金を中小企業であるがゆえに起こるであろう、今後のトラブルのために蓄積しておくのが有効なのです。
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