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第198回
気になる年金積立金の運用方針の変化
社会保険労務士 桶谷 浩
● 年金給付合計額は115兆円
  年金制度については、賦課方式と積立方式の2つの方法があるのは皆さんご存じだと思います。賦課方式というのは、俗に「仕送り方式」と呼ばれるもので、子供(現役世代)が納めた年金保険料を原資として親(受給世代)があたかも仕送りを受けるように年金として受け取るという方式のことです。
  一方、積立方式というのは、民間の保険会社の多くが取り入れている、自分の支払った保険料が積立運用されて、将来、年金として自分が受け取るという方式です。
  いずれの方式にも長所・短所があり、どちらがいいとか悪いとかいう話ではなく、また、現実に日本の年金は、賦課方式を主に積立方式を加味した仕組み(修正賦課方式とかいろいろと呼称があるようですが)を採用しています。
参照  : 厚生労働省HP「いっしょに検証!公的年金」の「賦課方式と積立方式」のページ
http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/finance/index.html
ネット上で最近いろいろと話題になっている漫画でもそのことに触れています。漫画の内容についての意見はさておき、話題性がありますので一読されることをお勧めします。

資料1 厚生労働省HP「いっしょに検証!公的年金」より
  これが今回の話の前提です。では、この積立部分は実際には公的年金の中でどのような位置を占めているのでしょうか。厚生労働省の資料の中に、大変分かりやすいものがあります。
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