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相続税の税務調査における申告もれ財産のNo.1が現金・預貯金、いわゆる「名義預金」だということは、みなさまよくご存じでしょう。
名義預金とは、預金口座の名義は亡くなった人の家族であっても、その家族自身の「収入」から考えると、実質的には亡くなった人のものだと考えられる預金のこと。民法上は相続人の全員がその預金を分けてもらう権利があり、相続税もかかります。
民法や税法では「預金の名義人=預金の所有者」だとは考えません。
@ 誰が稼いだお金なのか(資金原資)
A 自由に使っていたのは誰か(管理支配の状況)
主にこの2点から、真の所有者を判断します。専業主婦や未成年の子などの無職無収入である人は、相続や贈与でもらう以外に自分の財産を持つことはないのです。
ということは、相続税の申告に際しては、預金に限らず家族名義の「財産すべて」について@Aの確認が必要ですが、つい忘れがちなのが生命保険、特に今回の相続時に保険金が支払われない保険契約のチェックです。
私はいつも相談業務の際は「家じゅうにある保険証券のコピーをすべて下さい」とお客様にお願いし、誰の、どの口座から保険料が支払われていたかを確認します。
なぜなら、「契約者:妻」「受取人:妻」であっても、
「保険料の実質的な負担者:夫(保険料振替口座である妻名義の口座が、資金原資が夫である名義預金)」という保険契約(みなし相続財産(生命保険契約に関する権利)として相続税の課税対象となる保険契約)は、決して珍しくないからです。
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