|
甲社は、創業50年の製造業です。2代目の経営者Aさんと3代目の後継者Bさんが、これまで力を合わせて会社を成長させてきました。Aさんは、後継者であるBさんへの事業承継をそろそろ考えはじめています。
ところがAさんには、ひとつ困ったことがあります。それは、自社株が後継者以外の親族に分散してしまっていることです。創業者が亡くなった際の相続において、事業承継対策が十分になされていなかったため、Aさんのほか、Aさんの姉であるCさんと、弟であるDさんも、甲社の株式を一部相続し、今でも役員として名を連ねています。
甲社の発行済み株式数は1万株であり、現在の株主構成は、Aさん8,000株、Cさん1,000株、Dさん1,000株となっています。また、甲社の株式の評価額は、1株3万円×1万株で3億円です。
このままでは、姉Cさん・弟Dさんに相続が発生した場合には、さらに株式が分散してしまう恐れがあります。Aさんは、できれば自分が元気なうちに、姉Cさんと弟Dさんの所有する自社株を買い取りたい、少なくとも買い取るための手を打っておきたい、と考えています。また、株式の分散防止のためには、どのような方法があるのでしょうか。
|
|