Home > 医療・介護・相続等の現場 > 日進月歩の「がん」治療法

人が本来持っている自然治癒力を利用する「免疫細胞療法」
医療ジャーナリスト/有限会社イン‐ストック 浦山 明俊
■血液からリンパ球を取り出して培養、体内に戻す
  がん細胞は健康な人でも毎日3,000個から6,000個くらいは体内で発生していると考えられます。ではなぜ病気であるがんに移行しないのか。それは私たちの身体に備わっている免疫のシステムが、がん細胞を殺傷しているからです。
  人間がもともと持っている自然治癒力を治療に応用しているのが「免疫細胞療法」です。免疫細胞には数種類がありますが、免疫細胞のなかからターゲットを絞って人工的に増殖させ、それを患者さんの体内に戻すという治療法です。手法の流れを紹介しましょう。
 @ 患者さんから採血する(健康診断などで受ける採血と同じ方法)
          ↓
 A 患者さんの血液からリンパ球を分離して、活性化と増殖を施す
          ↓
 B およそ2週間後に活性化と増殖をされたリンパ球を点滴で患者さんの体内へと戻す
          ↓
 C 2週間おきに@〜Bを繰り返す。2ヶ月半(5回)で1クール
          ↓
 D 1クールを終えた時点で治療経過を検査して、
継続するかどうかを医師と患者さんとで話し合う
  免疫細胞療法は先進医療が認められています。疾患(がんの種類)別に厚労省から許可を得る仕組みです。
※ これ以降は会員専用ページです