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心臓の冠動脈バイパス手術
ファイナンシャル・プランナー/蓋INKS 代表 山田 静江
心臓の冠動脈バイパス手術をするも、術後の経過が悪く入院中
かかる費用[月額]:  手術・入院(最初の月)の自己負担 140,630円
食費・雑費(実費) 約25,000円
(その他、家族の交通費など 約5〜6万円)
■ 心臓のバイパス手術で入院
  東京都内にお住いの青木恵美さん(50歳・仮名)は、ご実家が近くにあり、毎日のように行き来しています。お父様である和田一郎さん(83歳・仮名)が、胸が締め付けられるような痛みを感じるということから、恵美さんが病院に連れて行き検査をしたところ、狭心症と診断されました。
  狭心症とは、心臓に血液を送る冠動脈が部分的に細くなり、血液がうまく送られなくなる状態をいいます。狭くなった血管が詰まって血流が止まってしまうと、心筋梗塞を起こし、命を落とすこともあります。
  狭心症の治療は、軽度のものであれば薬によって冠動脈を拡張したり心臓の働きを抑えたりして、発作を予防します。しかし、薬物療法だけで狭心症発作をコントロールできない場合は、「カテーテル療法」、あるいは冠動脈拡張術やバイパス術などの「血行再建術」を行います。
  カテーテル療法とは、直径1.5〜2mmの細い管(カテーテル)を静脈から冠動脈内まで通して治療する方法です。血栓(血のかたまり)を溶かす薬を流し込んだり、狭窄(きょうさく)を防ぐためのステント(金属の網でできた筒状のもの)を入れるなど、心臓にメスを入れずに治療が行えるため患者の負担が少なく、最近では狭心症の代表的な治療法となっています。
  一郎さんは高齢ということもあり、身体に負担の少ないカテーテル療法を希望していたのですが、一郎さんのケースは、カテーテル療法による改善が期待できないケースと診断されたため、やむなく開腹手術による冠動脈バイパス術を行いました。
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