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子宮全摘術で腹腔内出血し再手術
ファイナンシャル・プランナー/蓋INKS 代表 山田 静江
19日間の入院と手術
かかった費用: 医療費等の負担(食事代含む) 約13.5万円  
入院雑費(19日間) 約0.5万円  
その他費用 約5〜6万円  
■ 子宮筋腫で子宮全摘術
  片山路子さん(53歳・仮名)は10年ほど前、不正出血と貧血状態が続いたため婦人科を受診したところ子宮に筋腫があることが判明。すでに2人のお子さんがいて今後、出産の予定がないことや、複数の筋腫があったことから、子宮をすべて摘出してしまうことにしました。
  子宮全摘術には、下腹部を開腹して施術する腹式子宮全摘術と、子宮を膣内に引きだして施術する膣式子宮全摘術があります。最近では、お腹に小さな穴を2〜3個開けて、腹腔鏡で患部を見ながら膣から子宮を摘出する腹腔鏡下膣式子宮全摘術を導入する病院が増えているようです。
  腹式は傷口が大きく手術時間も長くなりがちであるため、筋腫のある子宮がそれほど大きくないなどの適応がある場合には、手術合併症が少ないとされる膣式のメリットが大きくなります。ただし、視野が狭くなるため膣式は腹式より難易度が高いと言われています。主治医は高い技術を持つという評判の先生だったため、路子さんは入院期間が短くて済む膣式を選択しました。また子どもたちが夏休みのうちに退院したかったので、手術は8月の後半の時期に決めました。
  手術は午後2時ごろから始まりました。下半身だけ麻酔がかかる腰椎麻酔で、意識がある中での手術でしたが、痛みはまったくありませんでした。手術時間は約1時間で終わり、ストレッチャーで病室に運ばれました。ところが寝ている間に腹痛を感じるようになり、麻酔が切れてきたせいかと我慢していたものの、痛みはどんどん激しくなり、痛み止めも効きません。午後9時には腹腔内出血が確認され、その日のうちに再手術となりました。
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