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葬式費用のからくり その@
ファイナンシャル・プランナー/FP虎の子相談室 室長 河原 正子
  昨今は「終活」がブームのようで、本屋にはエンディングノートが並び、週刊誌はこぞって相続・葬式・お墓を特集、お葬式セミナーには大勢の人が集まり、インターネットで簡単に葬式費用の見積もりができるようになりました。しかし、葬式についてはまだまだ知らないことが多いようです。経済産業省の調査*1によると、約6割の人が葬儀について知っているものは「特にない」と答え、葬儀を執り行う立場になった時は約7割の人が「家族や親族等」に相談すると答えています。分かりにくい葬式費用とその内訳、お布施の金額など、知っておきたいお葬式の費用を3回にわたって解説いたします。
(1)葬式費用「平均200万円」の根拠
  一般に「葬式費用は200万円くらい」、と言われますが、それは財団法人日本消費者協会が行った調査で、葬儀費用の合計の全国平均額が199.9万円だったからです*2。その内訳は以下のようになっています。
  平均約200万円といってもこの調査では、最低20万円から最高810万まで合計額に大きな開きがありました。葬式費用はその人の希望する葬式の規模(人数と場所)、形式、宗教の有無などによって大きく違います。とはいえどうしてこんなにお金がかかるのでしょうか。
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