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副鼻腔炎
株式会社査定コンサルティング チーフアンダーライター 森田里美
  副鼻腔炎(慢性副鼻腔炎)は、「蓄膿症」とも言われています。副鼻腔とは、鼻を中心に鼻の横に1対、眉毛の上あたりに1対ある計2対の頭蓋骨の空洞のことです。その副鼻腔に何らかの原因で細菌やウイルスなどが入ると炎症を起こします。正常な状態であれば、副鼻腔に入り込んだ細菌や膿などは、自然口という排泄路を通じて排泄することができます。副鼻腔炎は、この排泄路の閉塞(つまり)が原因として起こるとされています。
■  長引く風邪かなと思っても
  副鼻腔炎の最初は風邪のような症状です。風邪が治ったはずなのにいつまでも鼻水が出ます。頭痛や頭重感、顔面痛、鼻閉(はなづまり)、嗅覚障害、痰、注意力散漫、咳、喘息、繰り返す中耳炎などが主な症状です。筆者はしばらく副鼻腔炎の初期症状を放置してしまったため、寝返りをうつと症状が出ている側の頭だけズキズキ痛くなりました。また、まれに眼の周りに痛みを感じることがありますが、これは放置せず即医療機関を受診してください。場合によっては視覚障害など眼に重い後遺症を残すことがあります。というのも副鼻腔は眼窩(眼球の入る髄骸骨の窪み)の近傍に位置するため、副鼻腔の炎症が眼におよぶ可能性があるからです。
  副鼻腔炎の原因としては、副鼻腔の中で細菌などが炎症を起こして鼻腔をふさぐ場合と、剥がれた鼻の粘膜の一部が成長して鼻茸(はなたけ)や鼻ポリープを作り、鼻腔をふさぐ場合とがあります。その他、副鼻腔炎を起こしやすい病気としては、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、びまん性細気管支炎、アレルギー性鼻炎、肥厚性鼻炎、鼻中隔弯曲症などがあります。
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