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逆流性食道炎
株式会社査定コンサルティング チーフアンダーライター 森田里美
  逆流性食道炎は、テレビコマーシャルなどでよく聞く病名ですね。健康診断や人間ドックでの内視鏡検査で発見率も高くなり、告知などでも耳にする機会が増えているのではないでしょうか。
■  食道が炎症をおこす
  人が食べ物を食べると咀嚼(口の中で噛み砕き味わい)し、それを嚥下(飲み込む)します。嚥下したものは、食道を通過して胃に到達します。胃は袋状の臓器で、食べ物を消化する際に必要な胃酸を分泌します。胃酸はとても強力な酸で、胃の中を一定以上の酸性に保つ役割をしています。その強力な胃酸や食べ物が食道に逆流しないように、胃と食道との間にある食道下部括約筋が一定の圧力をかけて閉めています。
  ところが、加齢や食生活等が原因でその圧力が弱まると胃酸が食道へ逆流してしまい、その酸が原因で食道の粘膜に炎症を起こしてしまいます。これが「逆流性食道炎」の病態です。
  最近では、健康診断や人間ドックなどでの上部消化管内視鏡検査を行うことが多く、その際に偶然発見されることが増えているようです。
■  胸焼けが主な症状
  逆流性食道炎の症状は、胸が焼けるような胸焼け、喉の違和感(イガイガする感じ)、ゲップ、胃が重苦しい、おなかが張る、しつこい咳、胸の痛み、喉のつかえなどがあります。これらの症状が頻繁に継続する場合、逆流性食道炎の可能性があります。症状は一つとは限らず、いくつかの症状が重なって出る場合もあります。食事の後、みぞおちから胸の下あたりが焼けつくような感じで思わず胸を手のひらでこするようなしぐさが出ることもあります。症状を医師に話す問診と内視鏡での検査により診断します。
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