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公的サポートについてお話する際のポイント
ファイナンシャル・プランナー 黒田 尚子
  国民皆保険制度を採用する日本では、医療費に関するさまざまな負担軽減策が充実しています。
  ところが、多くの患者さんたちが制度の存在を知らなかったり、間違った情報を信じ込んでいたりするのには驚かされます。
  ある大手企業のセミナーで、健康保険の説明をしているときに「健康保険って、私も加入してたっけ?」というヒソヒソ声が聞こえてきたのには、さすがにびっくり。その方は、公的保険と民間保険を混同していたのでしょう。
  治療費が高額化、長期化しやすいがん患者だからこそ、少しでも医療費を軽減させるためにも公的制度など公的サポートの活用は必須です。今回は、セールスパーソンが公的サポートについてお話する際のポイントを考えてみましょう。
●  まずは、がん患者が利用できる制度の‘俯瞰図’を
  がん患者向けの公的制度を解説した書籍や冊子などで一般的なのは、制度ごとに解説をしているパターンです。
  例えば、「高額療養費制度」、「傷病手当金」、「医療費控除」など。この後に、それぞれの用語や概要の説明が続きます。
  たしかに、この3つの制度は、私もお客さまに『知っておきたいベスト3』としてよく挙げるものですが、実はこのスタイルだと「(解説を)最後まで読んでみたけど、自分にどの制度がマッチするのか結局分からない…」ということに陥りがち。
  そこでお勧めなのが、「困っている問題or目的別」に制度を分類するパターンです。
  お客さまに、たとえば次ページの表のような全体を見下ろせる‘俯瞰図’をお示ししながら、それぞれの制度を説明して差し上げてはいかがでしょうか。このようなスタイルであれば、お客さまが不安に感じておられることや問題点も明らかになってくるはずです。
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