Home > 医療・介護・相続等の現場 > がんに強いセールスパーソンになる

がん患者のご家族に対する保障の見直しを考える
ファイナンシャル・プランナー 黒田 尚子
  先日、ある外資系保険会社の新商品説明会を兼ねた勉強会にて、トップセールスマンAさんのお話を拝聴する機会がありました。その中で、お客さまである働き盛りのBさんが、突然がんでお亡くなりになり、その前後の保障の見直しの事例が紹介されたのです。
  Aさんが、残されたBさんのご家族とともに死亡後の諸手続きを済ませ、ある程度落ち着いた頃、Bさんの奥さまから、こう切り出されたそうです。「Aさん。今度は、ちゃんと素直にAさんの話を聞きますから、今度は、私の保険の見直しをしてください」―Bさんには、まだまだお金も手もかかる年齢のお子さま3人が、遺されていました。
  このケースでは、お客さまのご遺族さまが、次のクライアントとなったわけですが、お客さまご自身ががんに罹患した後、そのご家族の保障の見直しを検討することは、とても意味のあることだと、私は考えています。
  今回は、その理由と見直しのポイントについてご紹介しましょう。
●  「がんは生活習慣病」であるということの意味を理解する
  がん患者のご家族の保障の見直しを考えたい理由は2つあります。その1つ目は、がんのおもな原因が生活習慣病であることです。
  次のグラフをご覧ください。これは、各リスク要因について推計されたがん発生とがん死のPAF(%)を示しています。
  *特定のリスク要因への曝露がもし仮になかった(またはそれに準じる状態であった)とすると、疾病の発生(または疾病による死亡)が何パーセント減少することになったかを表わす数値のこと。
※ これ以降は会員専用ページです