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医療の進歩とそれに対応する
保険商品などへの新たな課題
ファイナンシャル・プランナー 黒田 尚子
  毎月私の手元には、連載を担当しているがん専門誌が送られてきます。その雑誌では、毎月さまざまながんの特集記事が組まれていて、ちなみに今月号は乳がん特集。読んでみると、「へえ〜、こんなことができるようになったのか」と感心することしきり。私が治療を受けた4年前と比べても、続々と新しい治療薬や医療技術が登場していることがわかります。
  もちろん私たちにとって、がん治療を含めた医療が進歩することは喜ぶべきことでしょう。しかし医療の進歩は、メリットばかりではなく、それに伴う弊害や新たな課題も生み出します。
  今回は、医療の進歩によるメリットと課題、そして、がん保険など保険商品はどう対応していくのかについて考えてみましょう。
●  医療の進歩によるメリットとは?
  医療の進歩によるメリットとして、@入院期間の短縮化、Aがん治療も外来(通院)で可能になったこと、B先進医療や分子標的薬など効果的な治療方法の登場、の3つが挙げられます。
  まず@については、厚生労働省のデータから、ここ10年ほどで9日間以上も平均入院日数が短くなっていることが見て取れます(図表1)。背景として、増大する医療費を抑制すべしという国の施策が絡んでいることもありますが、医療技術が進んだことが大きな要因といえるでしょう。
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