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上皮内新生物が見つかった! もう保険に加入できない!?
ファイナンシャル・プランナー 黒田 尚子
  先日、ある婦人科のドクターから相談を受けました。「20歳代〜30歳代といった比較的若い女性に、高度異形成(子宮頸癌の前がん状態)が見つかった場合、民間保険(以下、「保険」といいます)に加入できない。なんとかならないか?」といった内容です。まだお若いので、将来がんに罹患しなくても、それ以外の病気やケガなどが心配という患者さんからよくご相談を受けるそうです。
  今回は、上皮内新生物が見つかったお客さまに対するアドバイスや、上皮内新生物の保障について考えてみたいと思います。
●  そもそも「上皮内新生物」ってなに?
  がん保険のパンフレットや告知等を確認すると、保険会社によって「がん」の定義はさまざまです。とくに、上皮内新生物については、「上皮内がん」としていたり、「高度異形成、CISを含む」と明記してあったり、商品によって異なります。
  それでは、と知り合いの保険代理店等のセールスパーソンに確認したところ、「がん」の定義や、「悪性新生物」と「上皮内新生物」の違いなどについて、医学的にも保険約款上も、きちんと理解しているという人は少ないように思いました。みなさん、「言われてみると…」といった感じでしょうか。
  厚生労働省の定める「疾病、傷害および死因統計分類提要(WHO:世界保健機関の国際疾病分類の日本語訳)」において、新生物(腫瘍)は、「良性新生物」、「上皮内新生物」、「悪性新生物」、「性状不詳または不明の新生物」の4つに分類されています。
  このうち、きちんと理解しておいていただきたいのは、悪性新生物と上皮内新生物の違いについてです(以下の図表参照)。
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