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本当に再発・転移に備えられる?
〜がん診断給付金が複数回もらえるタイプのがん保険の落とし穴〜
ファイナンシャル・プランナー 黒田 尚子
  がんと診断されるなど一定の条件を満たせば受け取れる「がん診断給付金(以下、診断給付金)」―がん告知を受けて何かとお金がかかるがん患者やそのご家族にとっては、ありがたい!の一言に尽きるものです。この診断給付金の支払いが、保険会社によって、1回のみのタイプと複数回のタイプがあることは、皆さんよくご存じでしょう。
  がん保険選びのポイントを紹介した記事などでも『がん保険の診断給付金は、複数回もらえるタイプの方がオトク!』といった内容を目にすることがありますが、本当にそうでしょうか?
  今回は、がんが再発・転移した場合など、診断給付金が複数回受けられるタイプのがん保険について、加入時のアドバイスの留意点などを考えてみたいと思います。
●  がんの「再発・転移」とは?
  私たちがん患者が最も恐れていることは何だと思われますか?そう、‘再発・転移’です。ここで、再発と転移について整理しておきましょう。
  まず「再発」とは、手術で取りきれていなかった目に見えない小さながんが残っていて再び現れたり、抗がん剤治療や放射線治療でいったん縮小したがんが再び大きくなったり、別の場所に同じがんが出現することです。
  そして「転移」とは、離れた場所にがんが飛び火して広がること。がん細胞が最初に発生した場所から、血管やリンパ管に入り込み、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器や器官へ移動し、そこで増えてしまうのです。
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