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細菌性肺炎
株式会社ASSUME 代表取締役/査定医 牧野 安博
  今月から、保険査定医としてのキャリアも長い牧野安博氏に、昨今注目を集めている疾病と保険契約時の告知のポイントについて解説していただきます。第1回目は、近年日本人の死因として増えつつある「肺炎(細菌性肺炎)」についてです。
  長い間、日本人の三大死因と言えば、「がん・心臓病・脳血管疾患」でした。しかし近年、肺炎で死亡する人が増加傾向にあり、厚生労働省発表の人口動態統計によると、それまで第3位だった脳血管疾患を抜き、平成23年、24年と連続して、第1位のがん(悪性新生物)・第2位の心疾患に次ぐ日本人の死亡原因となりました。将来、三大疾病関連特約の対象疾患に肺炎が加わる……という日が来るかもしれません。
■ 肺炎とは
  肺炎とは、主に細菌やウィルスが肺に感染して炎症を起こす病気で、環境や原因により、以下の3つに大きく分類されます。
市中肺炎…通常の生活を送っていて罹患した肺炎です。
院内肺炎…病院などに入院後、48時間以降に発症した肺炎です。
誤嚥(ご え ん)性肺炎(嚥下性肺炎)… 食べ物や飲み物と一緒に口腔内の菌を誤って気管・気管支に入れてしまい発症した肺炎です。
  さらに市中肺炎は「細菌性肺炎」「ウィルス性肺炎」「非定型肺炎」に分類されますが、通常、肺炎といえば細菌性肺炎のことをさすほど、この病気の多くを占めています。今回はこの細菌性肺炎についてお話しましょう。
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