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> 査定医が解説!注目の疾病と告知のポイント
かぜ症候群
株式会社ASSUME 代表取締役/査定医 牧野 安博
年末の忙しさから体調を崩し「お正月はかぜを引いて寝ていた」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。かぜは漢字で風邪と書きますが、これは昔の中国医学で「風(ふう)の邪気を身体に引きこんだために症状が起きている」と考えていたからだそうです。通常、病気は「○○に罹る」と言いますが、風邪は「罹る」ではなく「引く」と言うのもそのためだとか。
かぜは万病のもと。「ただのかぜ」と思っていても、実はそれが別の疾患の一症状であることもあります。かぜをこじらせると重症化してあらゆる病気の元になるので、あなどってはいけません。今回は、告知でもよく見かけるかぜ症候群について解説します。
● 疾病概念・原因
かぜ症候群(別名:感冒)とは、鼻腔・咽頭・喉頭などの上気道粘膜から多量の粘液が分泌される急性カタル性炎症の総称で、鼻炎・咽頭炎・喉頭炎・扁桃炎・インフルエンザなども含まれます。かぜ症候群の80〜90%が飛沫感染や手指を介したウイルス感染によるもので、残りは細菌・クラミジア・マイコプラズマなどの感染によるものです。主な原因となるウイルスは、小児ではRSウイルス、成人ではライノウイルス、夏風邪ではアデノウイルスなどがあります。
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