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睡眠時無呼吸症候群
株式会社ASSUME 代表取締役/査定医 牧野 安博
  「睡眠時無呼吸症候群」とは、最近、メディアでもよく取り上げられている疾患の一つです。おそらく多くの方が病名くらいはご存知かと思います。名前が知られている割に、実はこの病名が名づけられたのは1976年と、比較的歴史は浅いのです。今回は睡眠時無呼吸症候群について解説します。
● 疾患概念
  睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、一晩の睡眠中(ノンレム期を含む)に10秒以上の呼吸停止が30回以上認められる病態をいいます。「レム」とは、急速眼球運動のことで、浅い睡眠状態のときに出現する脳の活動です。身体はほとんど動かないのに脳は覚醒状態にあり、これをレム睡眠とよびます。レム期がない睡眠をノンレム睡眠あるいは徐波睡眠といいます。
● 疫学・原因・症状・経過
  日本では約200万人が症状のある睡眠時無呼吸症候群に罹患しているとされています。(日本呼吸器学会調査による)。壮年〜中年の肥満男性に多く、睡眠中のいびき、10秒以上の呼吸停止、日中の傾眠、朝覚醒後の頭痛などの症状がみられます。
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