Home > 医療・介護・相続等の現場 > 相続コンサルティングの“実際”

来年から“相続税大増税時代”に突入するも
相続対策で最も大切なのは「遺産分割対策」
FP EYE 澤田朗FP事務所 代表/日本相続士協会 理事 澤田 朗
■ もめない相続が一番
  2015年1月の相続税法改正を控えて、各業界がいわゆる「相続ビジネス」に注力をしています。保険業界をはじめ、税理士や司法書士などの各士業・不動産業界・金融機関・葬儀業界などが相続に関するセミナーやイベントを行い、一般の方の相続に関する関心が以前よりも高まっています。また、コンサルティングを行う専門家向けに、相続に関する資格や教材を提供するビジネスも活発になっています。
  このようなセミナー等ではよく節税対策や納税対策を切り口にしたものを目にすることがありますが、相続にとって一番大切なのは遺産分割対策、できるだけもめない相続を実現することなのではないかと思っています。
  もめない相続を実現するためには、できれば被相続人となる人が生前に対策を考える必要があります。そのような方にコンサルティングを行う場合、まずは現状確認、被相続人(となる人)と(推定)相続人の属性の把握が必要となります。
  年齢や配偶者の有無、どこに住んでいるのか、代襲者はいるのかなど、家系図や相関図を作成してあらかじめまとめておきます。あわせて被相続人(となる人)の財産内容の把握、現預金や有価証券、不動産や自社株式など、財産目録を作成することで、顧客の頭の中を整理してあげる必要があります。
  その後で、どのように財産を分けるのか・相続税はかかるのか・かかる場合にはどのように払うのか・節税対策は行えるのか、等を検討していきます(相続でもめないためには、次ページの「もめない相続のための10カ条」に基づいて顧客にアドバイスするとよいでしょう)。
※ これ以降は会員専用ページです