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赤道・水路に囲まれた土地
FP EYE 澤田朗FP事務所 代表/日本相続士協会 理事 澤田 朗
  土地の評価をする際、資料と現場のどちらか一方の確認だけでは正確な判断はできません。今回、あらためて情報収集(役所調査等)と現場調査の両方の必要性と重要性を感じた案件がありましたので、紹介したいと思います。
■  等高線のようにぐるぐる巻かれた線
  昨年末、提携している税理士さんからの依頼で、その税理士さんのクライアントの土地評価の簡易測量と現場調査を行いました。場所は東海地方にある人口5万人ほどの都市で、現場は最寄りの高速インターを降りて20分ほど走ったところにありました。インターからほど近くにある大きな国道の周辺は整備され大型店舗なども見受けられましたが、少し車を走らせると田園風景が広がり、整備されていない道路や土地も多く残る昔ながらののどかな景観が目に入ってきました。
  クライアントの土地もこのような景色の中に位置しています。今回は@ご自宅(ブロック塀に囲まれた500坪ほどの敷地。ご自宅の他に蔵、息子夫婦の自宅、畑など)、Aアパート2棟、B駐車場の3箇所の土地について調査・測量を行うことになりました。
  事前に資料を入手して情報を集めていたのですが、クライアントの土地を公図上で確認したところ、対象地のひとつ「B駐車場」の周りに等高線のようにぐるぐる巻かれた線がありました。等高線とは、地図上で山のかたちなど土地の高低を表す方法で、天気予報の気圧配置図で台風を表すものにも似ているでしょうか。
  おおよその予想はついていましたが、現場で確認したところ、駐車場の周りに巻かれていた線は「赤道(あかみち)」と「水路」で、道路と駐車場の間には順番に「あぜ道」「水路」「あぜ道」が存在していました。
(注)上記は駐車場のレイアウト図を簡易に作成したため、実際の地形とは異なります。
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