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Case3
介護サービスで健康的な食生活に整える
福祉ジャーナリスト 安藤 啓一
  【介護サービス利用者プロフィール】
状  態 70代の男性。尿道カテーテルを常時使用。要介護1。
戸建て住宅に1人暮らし。市内に娘家族がいる。
ケア方針 自分のことは1人でできるが、家事が苦手で食生活にも問題がある。栄養改善と衛生的な生活を送るために介護サービスを利用、健康と身体機能の維持をめざす。
在宅ケアの費用 介護保険の自己負担額(目安):¥12,000(限度額:¥16,692)
※2014年度の試算
■ 家事が苦手な一人暮らし
  軽度の要介護者であっても潜在的にハイリスクというケースです。横浜市内で暮らす木村健一さん(71歳・男性)は一人暮らし。妻は5年前に他界しています。1人娘は10年前に結婚して今は3人の娘のお母さんです。同居はしていませんが車で20分ほどの同じ市内で暮らしています。そして孫を連れて月に数回、実家を訪問しています。その時、掃除や調理などをしてくれますが、普段は木村さんがすべての家事をしています。
  木村さんは、自動車販売店の営業マンとして仕事一筋でした。妻は専業主婦で、家事と子育てのすべてを担ってきたので、木村さんには台所に立ったり掃除機を使う経験もありませんでした。そのため妻が脳梗塞で突然他界してからは家事が大変でした。
  一人暮らしが始まりしばらくは娘が頻繁に実家へ来てくれていましたが、子育ての手間もかかるようになり今はできません。そうなると木村さんはコンビニエンスストアの弁当やインスタント食品を利用することが多くなり、菓子パンで簡単に食事を済ませてしまうことも珍しくありません。
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