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子宮筋腫
株式会社ASSUME 代表取締役/査定医 牧野 安博
  子宮筋腫・子宮内膜症・卵巣嚢腫などの婦人科疾患は、さほど健康・病気に興味のない人でも聞いたことがあると思います。当然、生命保険募集人であるみなさんは、お客様の告知でこれらの病名をよく目にされることでしょう。今回は、その中の一つ、子宮筋腫について解説します。
■ 疾病概念・原因
  子宮筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、40代女性の4人に1人は筋腫を持っていると言われるほど一般的な婦人科疾患です。ほとんどは子宮体部に発生し、多発することが多く、悪性化することは非常にまれです。子宮筋腫の原因は明らかではありませんが、女性ホルモンが影響していると考えられています。
■ 疫学・症状・経過
  子宮筋腫は35歳以上の女性の20〜30%にみられます(順天堂医院婦人科内視鏡チームホームページより)。
  子宮筋腫の代表的な症状は、過多月経・月経期間の延長・それに伴う貧血・月経痛・腰痛・頻尿などですが、筋腫のできた場所や大きさによって症状やその強さは様々です。子宮の外側に筋腫ができた場合は大きくなるまでほとんど症状がなく、気付いた時にはグレープフルーツ大にまでになっていることもあります。一方、子宮の内側にできた場合、つまり粘膜下筋腫は数センチと小さくても月経量が多くなります。また、子宮筋腫のできた場所によっては着床の妨げとなるので不妊の原因となることもあります。
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