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大腸ポリープ(大腸腺腫・大腸過形成ポリープ)
株式会社ASSUME 代表取締役/査定医 牧野 安博
  健康診断で便潜血を指摘されて放置している方はいらっしゃるでしょうか。俗に言う「私は痔主」だからと思いこみ精密検査を受けていないと、保険加入はできません。もちろん、保険加入の為に精密検査を受けるというものでもありません。大腸ポリープは癌になることもあるので、便潜血陽性の場合は受診することをお勧めします。今回は大腸ポリープについて解説します。
■ 疾病概念・原因
  大腸ポリープとは、結腸粘膜上皮に発生する限局性の隆起性病変で、病理組織学的に腫瘍性ポリープ(腺腫、絨毛腺腫)と非腫瘍性ポリープ(過形成ポリープ、炎症性ポリープ)に分けられます。腺腫性ポリープは大腸上皮の腫瘍性増殖によって生じ、前がん病変ともいわれています。増大すると共にがん化の危険率も増します。一方、過形成性ポリープは上皮の過形成によって生じる粘膜の隆起性病変をいい、がん化の危険性は極めてまれです。
大腸ポリープの分類
腫瘍性ポリープ 腺腫→癌化→早期癌→進行癌
過誤腫
非腫瘍性ポリープ
(良性)
過形成ポリープ
炎症性ポリープ
  一般に、ポリープ(polyp)は粘膜上皮の隆起性病変を示す医学用語で、これだけで良性と悪性を区別できません。
  大腸ポリープの原因は、体質や遺伝的要素のほか、食生活の欧米化、便秘なども関係していると考えられています。
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