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親の死亡や離婚に伴う再婚で、義理の親に育てられる事例は少なくありません。また、親の再婚により、それぞれの連れ子が同居して、血のつながりのない者同士が家族になるというのも、珍しいことではありません。
ところが今回のケースでは、4人の子どもたちは同じ両親の元に生まれているものの、親の死亡と再婚が繰り返されたことで、まったく血縁関係のない夫婦の子どもとして育てられることになりました。その子どもたちが、4人目の親を看取ったあとの相続で行った決断は、周りからは理解しにくいものでした。
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夫の山本忠さん(67歳)とともに、実家の青果店を営んでいる山本美代子さん(65歳)には、弟2人(和雄さん62歳/次雄さん60歳)と妹1人(加世さん/57歳)がいます。青果店の仕事を引退し、療養生活を送っていた父親の稔さん(享年85)を、先日看取りましたが、実は稔さんはきょうだい4人の実の父親ではありませんでした。そんな事情もあり、相続をめぐっては弟妹からいろいろな意見が出ていて、美代子さんはどのように話をおさめたらいいか、迷っていました。
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