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1件の個人契約を深掘りして法人へ繋げる(前編)
株式会社アイ・タッグ 代表取締役 小林 一光
こんにちは、小林一光です。8月は「夏・真っ盛り」ということで、じっとしているだけでも暑い季節ですが、この時期だからこそ営業マンにとってはチャンスです。というのは、見込み客にしてみれば、暑いから外に出たくない(お会いするチャンス)、こんな暑い時に“わざわざ”来てくれた(話をするチャンス)と思う方もいるからです。是非この暑さをポジティブにとらえ、仕事に活かしていただきたいと思います。
今月からは、1件の独身のお客様のご契約から、いかにしてマーケットを深掘りし、次に繋げていくのかという具体的事例を披露したいと思います。
■ その方の背景にあるものや背後の人脈に注目
  ご契約者である独身男性のSさんから、「結婚したのだが、今後どうすればいいのか」という、お問い合わせがありました。お客様から「結婚した」という連絡があると、通常営業パーソンは、「結婚したのだから、契約者であるご主人の保険の見直しはどうか?」とか、「奥様になる方の保険が追加になるのでは?」と、目の前の相手にだけとらわれて、目先の契約のことを考えてしまいがちです。
  しかし私の発想は全く違います。「結婚する奥様は、どこのご出身で、どんな方で、どんな方と交友関係があるのか? また、ご両親やご兄弟は何をされているのか?」というように、その契約者の保険の見直しや、結婚する奥様の保険契約の追加のことよりも、まずはその結婚する方の背景にあるものや、背後にある人脈に興味を持つのです。
  生命保険の仕事を長く続けるために最も大切なことは何かと言えば、「見込み客の発見」です。常にその見込み客を見つけ、マーケットを拡大したいという思いが強ければ、こうしてアンテナを張るという発想をすることができます。その結果、マーケットが広がっていく可能性が高まるのです。
  この時もまずSさんに、「結婚のお相手はどんな方で、何をされている方ですか?」とお聞きしたところ、「私の勤務する会社の同じ部署にいて、今は派遣として働いている。ただ実家は会社を経営していて、彼女は2人姉妹の長女でもあり、将来はそこも手伝う必要がありそうだ」とのことでした。
  この話を聞いた瞬間に私の思いはすでに、まだお会いもしていない彼女を飛び越し、そのご家族や、法人全てが契約に至っているというイメージを描いていました。
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