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知り合いの経営者を商談のテーブルに着かせる方法
(中編)
株式会社アイ・タッグ 代表取締役 小林 一光
  こんにちは、小林一光です。今年度の税制改正の行方もほぼ固まりつつある中、皆さんにとって大いに関係のある、相続税や贈与税も改正予定とのこと。しっかりポイントをつかんで、日々の営業活動に活かしていただけたらと思います。
  今月は、私の現在のセールスコーチングの教え子の一人であるAさんの、法人開拓ストーリー(中編)をお届けしたいと思います。
■ 「法人の相談に乗る生保営業マン」を印象付ける
  O社長が主催する、毎月恒例の飲み会が近日中に開催されることを聞いてピンときた私は、ある作戦をAさんに伝授することにしました。それは、飲み会に30分くらい遅刻をすること、毎回私服で参加しているが、今回はスーツをビシッと着て出席すること、この2点を彼に伝えました。
  「スーツは良いとしても、遅刻したら時間にうるさいO社長の気分を害するのでは?」と心配するAさんに私はこう説明しました。
  「目的は二つ。一つ目は、Aさんが今回は私服ではなくスーツを着ていくことで、普段は生命保険の営業の仕事をしっかりしていることを、出席者に印象付けるための演出をすること。
  二つ目は、Aさんが遅刻をすることで、出席者から『なぜ遅れたのか?』と、必ず理由を聞かれるはず。そこで、『今月決算の法人があり、その会社の社長から急に“決算対策において、何か生保を使った方法はないか?”と質問され、すぐにお伺いしなければ決算に間に合わせて対策を打つのは時間的に厳しいため、どうしても今日行かざるをえない状況だった』と釈明することで、Aさんの生命保険の顧客は法人が中心であり、法人の決算対策などで生命保険が役に立つことを皆に認識させるため」。
  Aさんも「では、次回早速チャレンジしてみます」と納得してくれた様子。こうして「スーツで遅刻大作戦」という一つの戦略が決まりました。
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