Home > 営業スキル > 事例から学ぶ「法人開拓」

知り合いの経営者を商談のテーブルに着かせる方法
(後編)
株式会社アイ・タッグ 代表取締役 小林 一光
  こんにちは、小林一光です。2010年10月から始まったFPSクラブへの連載ですが、今回でいよいよラストとなりました。この2年半の間、読者の皆様には大変お世話になりまして、本当に感謝しております。私の連載はこれで終了いたしますが、引き続きFPSクラブをご愛顧くださいますようよろしくお願いいたします。
  今月は、私の現在のセールスコーチングの教え子の一人であるAさんの、法人開拓ストーリー(後編)を、この連載の最終回としてお届けしたいと思います。
■ 問題解決のサポートに徹することで信頼を勝ち取る
  毎月恒例の飲み会に出席したAさんに、以前から親しくしている経営者であるS社長から「損害保険の件で教えて欲しいことがあるのだが、一度相談に乗ってもらえないか?」と連絡があったのは、その飲み会の1週間後のことでした。そのことで私はAさんからアドバイスを求められました。
  Aさんは「損害保険の相談ということなので、私では直接お役に立つことはできません。ですから、知り合いの損保の代理店の社長をご紹介しようと思うのですが、電話だけで済ませて紹介してしまったほうが、効率的には良いと思うのですがいかがでしょうか?」と消極的な姿勢です。
  それに対して私は次のように答えました。「その先方の“損保”という言葉だけ捉えたら、確かにAさんの直接の仕事にはならないかもしれない。だが一度S社長にお会いして、『損害保険といってもどんなことを知りたいのか?』をしっかりヒアリングすると、相談の内容は意外と簡単なことかもしれない。もちろん専門家を紹介することになるかもしれないが、まずは相手の問題を把握することが必要。そしてその後どうするかは、その時に考えるべきこと。とにかく、先方が抱えている問題を解決するサポートをすることで、今まで以上に相手の信頼を勝ち取り、自分の仕事につなげていくチャンスを見つけることが大切。よってまずは、S社長に会いに行くこと。話を聞いてみないことには、営業の仕事は何も始まらない」と諭し、すぐにS社長に会いに行くよう勧めました。
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