Home > 営業スキル > 営業の達人「いいね!」話

あなたの商談、“集団授業型”になっていませんか?
有限会社T.S総合企画 代表取締役 津田 秀晴
  以前、あるファミリーレストランで食事をしながら仕事をしていたときのこと。
  隣席で商談していたセールスパーソンが、資料をめくりながら50分間(!)も一人で話し続けているのを見て驚いたことがあります。
  なぜそんな正確に覚えているかというと、商談の途中でお客さんが一回も言葉を発していないことに気付いた私は、そのことが気になって仕方なくなり、いつお客さんに質問するのだろう? と注目していたからです。
  セールスパーソンはとても熱心ではあったものの、お客さんは完全に置いてきぼりで、かなり退屈した表情をしていました。
  これはちょっと極端な例ですが、余裕がないか、あるいは、熱心であるがゆえに、自分だけがひたすら話し続けてしまうことは商談の場面でなくてもよくあることです。
  このエピソードを、いくつかの業種のセールスパーソンに話したところ、ある人(ここではBさんとしておきます)が、セールスを始めたばかりの新人さん向けにこんな話をしてくれました。
  ベテランの方には言わずもがなの話ですが、初心に帰るつもりでお付き合いください。
  「新人セールスパーソンは、自分がしゃべっていて、お客様が黙って聞いていると、その内容をわかっているものと勘違いしがちです。しかし、そんなことはありません。お客様は、セールスパーソンが一方的に話し続け、“先に進んでしまって自分が置いていかれている”と感じたときに、『わからない』とは言いません。心の中で、早く終わってくれ……と思っています」
  このことは、学校の集団授業と家庭教師との違いをイメージしていただくとわかりやすい――とBさんは言います。
※ これ以降は会員専用ページです