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良い方向に脳を勘違いさせる
有限会社T.S総合企画 代表取締役 津田 秀晴
  生保セールスには、お客さんからの拒絶・ドタキャン・断りに加え、成績不振や職場の人間関係によるストレスといった“気持ちが落ち込む要素”が他の大多数の仕事よりもたくさんあります。
  とはいえ、お客さんが生保セールスパーソンに望んでいるのは、自分にとっての“福の神”のような存在です。商談の場に暗い顔で現れるわけにはいきません。
  そんなときにトップセールスパーソンたちはどうやって気持ちを切り替えているのか?――については以前、『5分で気持ちを切り替えて「福の神」になる』※1の回でもご紹介しました。今回はその続編をお届けします。というのも、3カ月前に書いた『読みやすい文字で書くとお客様の理解度が上がる!?』※2の回を読んでくださった、ある女性のセールスパーソン(S・Kさん)が、それと同様のことを営業の現場で実践されているというご自身の体験談を語ってくれたからです。
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  その記事では、「読みにくい字で書かれていたり、インクがかすれて見にくい書類と比べると、読みやすい字で書かれている書類のほうが、内容が同じでもよりわかりやすく、簡単なものに感じる」という例を挙げて、人間の脳がいかに思い違いをしやすいかという話を紹介しています。
  S・Kさんも、そうした脳の思い違いを積極的に利用して、仕事におけるモチベーションやテンションを上げているというのです。そして、このように話してくれました。
  「たしかに、人間の脳って勘違いをするんですよ。例えば、人間は楽しい気分のときには、明るい場所で、上を向いて、さっそうと歩いていたりしますよね? 逆に、とても落ち込んでいるときには、家に閉じこもっていたり、歩いているときも、うつむいて、背中も丸まっているものです。だから……」
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