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素晴らしいノウハウを教わったとしても
成立するための“前提”が抜けていたら…
有限会社T.S総合企画 代表取締役 津田 秀晴
  成功している人の体験談やノウハウを聞いても同じようにできないことが多いのは、皆さんもよくご存じのことでしょう。
  私は、その理由は4つあると考えています。
  最も多い理由は、「そもそも聞いて感心(感動)するだけで自ら行動しないから」でしょう。
  以前、取材させていただいた、ユニークな経営手法で知られる某経営者(中小メーカー)の方は、「以前は年に200回も経営者相手に講演していたけれど、その後、『同じことをやってみました』という報告はほとんど聞かない」といった趣旨の話をされていました。
  同様のことは、生保のトップセールスパーソンの方々からもよく伺います。
  2つ目の理由は、「やってみたけれど、それをする人間も環境も違うので合わなかったから」というもの。
  これはたしかにその通りなのですが、とはいうものの、実際に試してみることで“実験・経験”にはなっており、失敗(自分には合わなかった)という“成果”を得ているわけですから、やらないよりも100倍素晴らしいことだと思います。
  3つ目は、「そのノウハウの本質をつかむまえに自己流にアレンジしてしまったから」です。
  何事もまずは教わった通りに一挙手一投足そっくりマネをしなければいけないのですが、最初から自己流にアレンジしてしまうと、“そのノウハウの一番大事な要点(ポイント)”を見失う可能性があります。それこそ、セリフの中の「てにをは」が1つ違っても、話すタイミングが少しズレただけでも効果がなくなってしまうことはよくあることです。
  そして、最後の4つ目は、前項とも関連するのですが、「それを事前にしておかないために失敗する(あるいは逆効果になる)――というノウハウが成立するための前提となる部分(土台となる部分)を見落としているから」です。
  今回は、この話を深掘りしたいと思います。
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