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「自分が主役になってしまう」人が
気づいていないコト
有限会社T.S総合企画　代表取締役　津田 秀晴
営業：「やるだけやったんですけど……」
先輩：「やってないよ！」
  この会話は、以前、がんばっても成果が出ないと悩む女性セールスパーソンが、同性の先輩に相談したときのやり取りです。
  これだけ読むとやけに厳しい先輩のようですが、実際は、その先輩が新人さんのスケジュール帳などを見ながら丁寧に助言していたのです。それは、概ね次のようなことでした。
   ①  「やるだけやった」と本人は言っているが、アポ取りなど基本活動の絶対数が明らかに足りない。
   ②  新人さんの場合、自分ではとてもたくさん活動したような気になっていても、実際は「量」が全然足りていないことが多い。
  当時、私はわが身を振り返りつつ「量の問題」に注目して聞いていたのですが、今になって思うと、そのアドバイスには当然、「質の問題］も含まれていました。
  それは、「自分がやりたいことだけをしている」「自分が行きやすいところだけに行っている」「お客さまの都合ではなく、自分の都合で商売している」といった、考え方と行動に関する“質”についてです。
  前回も記したように、セールスパーソンは焦りや慢心、逆に熱心さや責任感などの理由から、自分が主役になってしまうことがありますが、この場合の新人さんは、キャリアが少ないがゆえにその罠にはまってしまったように思うのです。
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