Home > 営業スキル > そろそろ本気の保険販売!自分の殻を破る10の法則

 第9回
無敵の2ステップセールス
キーストーンフィナンシャル株式会社 代表取締役 大坪 勇二
  さあ、いよいよ、この連載も残すところあと4回。
  あなたの殻を破って成果をハネ上げるためにもっとも有効な方法、すなわち経営者マーケットを開拓して商談の額をひとケタ上げる方法についてお話していきましょう。
セールスは熱血と根性があればできる !?
  さて…、人の仕事を見ていて、「ああ! この人は営業センスがないなあ!」と私が絶望的な気持ちになるのは、“一本釣り的なセールス”をする人と会ったときですね(セールスの場数を踏んでいない若い人か、失礼ながらセールスの何たるかをご存じない士業の方に多いような気がします)。
  一本釣りセールスというのはどういうことかというと、「買い気」のない目の前の人を何とか説得して一気に契約まで持っていこうとすることです。
  セールスだから目の前の人を説得するのは当然じゃないかですって?
  いやいや、そうじゃないです。
  熟練のプロセールスは決してそうはしません。
  まず、そもそも説得するという事態に陥ったこと自体、商談は失敗ですね。理想は、向こうから手を上げてもらうということですから。
  100人を超えるトップセールスにインタビューをしてきた私には、それは確信を持って言えます。なぜならそういうスタイルの人には一人も会ったことがないからです。
  ちなみに、トップセールスが、強気でとにかく押しが強い、というのは高度成長時代のころのイメージの残像でしょうね。そのころはまだモノが世の中に行き渡っていなくて、日本人にはまだ物欲がありました。とにかくガンガン押しまくればそれなりに売れた時代でしたから。
  いやいや、経営者やセールスマネージャーの中には、そのころの成功体験からまだ抜けきれない人がいます。そんな人は未だに根性営業を信奉しています。完全に思考停止していますから、時代背景が変わったことを認めず、足を運びさえすれば何とかなった自分の若いころの体験を振りかざし、「売れるまで帰ってくるな」とか、数字が上がらなかったら灰皿を投げつけたりします。こういう経営者や営業マネージャーの下についたら不幸ですねー。気をつけなければいけません。
  さて、そもそもなぜ一本釣りセールスがいけないかというと、重要なステップを省略しているからです。
  それは「相手の信頼を得る」というステップ。
  そこを省略してモノを売ってしまえという横着な発想がそこには横たわっています。
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