Home > 営業スキル > 地主さんはこうやって攻略しなさい

商店地主さん攻略は3つのステップで
相続ジャーナリスト/相続支援ネット 代表 江里口 吉雄
一見、爪に火を灯すような生活をしているようだが…
  都市型地主さんの代表格、商店地主さんへの攻略第2話である。地主攻略には順番があり、第1ステップから第3ステップまでの3つの段階がある。
  第1ステップは、地主さんへのアプローチにはじまり、次にアポなし訪問ができるようになり、さらに関係づくりを進め、最終的にはローンの借換相談をしてもらえるまでになることを目指すプロセスだ。
  続いて第2ステップは、老朽アパート建替や空き地活用の相談に乗り、設計事務所やハウスメーカーの紹介、住宅FPや不動産FPの紹介などという具体的に活動するプロセスだ。
  そして最後の第3ステップには、計画を進めるための問題解決のプロセスがある。
  まずは、第1ステップの商店地主さんと出会い、アプローチするまでを考えてみよう。郊外に店舗併用の自宅を持っている商店地主さんは、ほとんど例外なく近所にアパートやマンションを所有しているが、そんなそぶりは微塵も見せないからその姿は爪に火を灯すような地味な暮らしをしている商店主の姿でしかない。
  商売や自宅に関してはとても質素な生活をしていて、その建物も親の代からの古い建物が多い。そして、商店地主さんにお会いしても不景気な話ばかり聞かされる。商売で使っている配達用の軽自動車も10年以上前のポンコツ車を何とか使っている。表面上だけを見ると「商売もご苦労されているのかな?」と心配になってきてしまうが、その姿に惑わされてはいけない。
アポなし訪問ができるようになると、チャンス到来!
  商店地主さんと保険営業のお付き合いは、古い店舗併用住宅の火災保険と古い軽自動車の自動車保険だけという場合が多いだろう。お付き合いが長くなると、お会いするのは自動車保険の3年毎の更新だけになることがほとんどだ。それも電話で要件を済ませ、書類を郵送していないだろうか。商店地主さんにお会いすることで得られるせっかくの地主攻略チャンスをみすみす見逃していることになる。
  ここはやはり訪問して商店地主さんと面談できるようになることが攻略の基本である。いやむしろ、契約更新が終わっても定期的に訪問することが必要である。商店と取引する信金の渉外担当者を見習ってみよう。彼らはいつもアポなし訪問である。そこで生損保の営業としてもアポなしで訪問したいところだが、果たして可能なのだろうか。
  朝から晩まで休む間もなく働き続ける商店地主のご主人にも、暇な時間帯が必ずどこかにあるものだ。業種にもよるがそれは午前中の場合もあれば、お昼時あるいは夕方時のこともある。まずはそのお店にアポなしで立ち寄ってみることをお勧めする。「近くまで来ましたので…」というように相手に負担をかけないよう挨拶し、二言三言世間話を交わし、商売の邪魔にならないようさっさと切り上げる。世間話の中で、商店地主さんがどの曜日や時間帯が比較的手すきになるのかを探ってみるのだ。このようにしてアポなし訪問を繰り返し、それが定着してくれば、自然と会話の中に商店地主さんの身の上話がだんだん入ってくる。そうなると地主攻略の第1ステップの扉は開けられたことになるのだ。
※ これ以降は会員専用ページです