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より深い信頼関係の構築と
顧問先の紹介依頼の下地づくり
(株)リスクマネジメント・ラボラトリー エグゼクティブ・アドバイザー 中川 勉
  前回は信頼関係の作り方をお伝えしました。その基本は会計事務所が知らない会社での体験談ではなく、顧問先に対してみなさんがしていることを伝えることでした。今回は、顧問先を通して、さらにどういうことが信頼関係に繋がるかを考え、次に生命保険以外での信頼関係作りにはどういうものがあるかを考えてみたいと思います。
まず会計事務所を訪問し、今期の決算状況を確認
  法人マーケットの場合、決算が近づくと顧問先にアポをとり決算状況を確認したり、今期に提案できそうな顧問先の抱える問題点を探ったりするのが一般的ですが、会計事務所との連携を考えるのであれば、先に行くのは顧問先より会計事務所を優先します。そこで今期の状況を事前に確認します。
  決算の3ヶ月前くらいになると期末の数字がかなり読めるようになっていますので、決算対策は必要かどうかを会計事務所に確認をします。利益が出ていても資金繰りが良くなければ新しい提案もできません。決算対策を考える必要性があれば、生命保険の可能性を確認しコンセンサスをとります。
  その後顧問先に行ったときに、事前に会計事務所で決算の打ち合わせをしたことを伝えます。この順番だと、決算数字を把握しそれに対応する生命保険の提案ができるので二度手間、三度手間を省くことができます。ここでのメリットは、経営者に提案した際、「顧問税理士に聞いてみるよ」と言われることはないということです。後は経営者と金額を調整するだけです。
顧問先訪問時に報告すべきこと
  顧問先の経営者を訪問した時に聞いた近況を、会計事務所の先生に電話やメールで報告します。何か変わったことや変化が見られれば、適宜伝えます。またどんな些細なことでも、また、何もない場合は訪問したということだけでも情報を先生に入れます。これが重要です。訪問時に毎回何か大きな動きがあればよいのですが、毎回あるとはかぎりません。ただ訪問したことは事実ですのでそれを伝えるだけです。情報を共有する感覚です。もちろん個人情報やセンシティブ情報もありますので十分注意して情報の共有に努めてください。
  ここまでが顧問先に対しての内容です。特に難しいことはないかと思います。この内容に留まらず、考えればいろいろなものが浮かんでくると思います。ご自身がお客様に常日ごろ意識していることを一度棚卸してみてください。きっとよいアイディアが浮かんでくると思います。
  次に生命保険以外でどういった信頼関係作りができるかを考えてみましょう。
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