Home > 営業スキル > お客さまをつくる方法はこんなにある!

 第1回
まずは見込み客がいそうなところに出かけてみよう!
キーストーンフィナンシャル株式会社 
代表取締役 大坪 勇二
  私は、新連載を任せていただくにあたり、自分らしい仕事観を込めた言葉で幕開けしようと考えました。そして、しばしの思索の結果、やはりこの言葉しかない、と思い至りました。
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「私は、30人の新しい患者さんに来てもらうひとつのやり方は知りませんが、1人の新しい患者さんに来てもらう方法を30通りは知っています。そして私は、その30通りをすべて実行するのです。」(ある成功した専門医の言葉。東洋経済新報社刊 ダン・S・ケネディ著「大金持ちをランチに誘え!」より)
大金持ちをランチに誘おう
  ダン・ケネディというのは、アメリカの有名なマーケティングコンサルタント。
  ネットで検索したら画像が出てくると思いますが、もうかなりの年輩で瓶底メガネをかけた巨漢の人物。
  本人の書いたものによると離婚してアリゾナ州で独りで暮らしているらしい。
  彼はもともと、歯医者とかカイロプラクティックなどの専門医をクライアントにもつ高卒たたき上げのマーケティングコンサルタント。
  それで頭角をあらわし、有名になった人物です。
  彼の書く文章はキレがあるので、私は昔からファンなのです。
  風采のあがらないこの人物は、しかしなかなかいいことを言っているのですよ。
  冒頭に紹介したのは、彼が提唱する「大量行動の原則」の一例として挙げている、ある成功したカイロプラクティックの専門医の言葉です。
  あなたの現在のパッとしない状況(失礼! 決めつけちゃいけないですね。でも大なり小なりそうだから、あなたはこの文章を読みに来ているわけですよね)を、仕事のことを考えただけでワクワクして夜も眠れない、今すぐ走り出してしまいたいくらいエキサイティングな毎日に変えるのは、結局のところ、それはあなたの「大量行動」です。
  おいおい、ボケッと考え事をして座っているんじゃなくて、すぐ顧客に電話をかけろ、会いに行け、手紙を書け、メールを出せ、というわけ。
  え? 電話をかける見込み客がいないから困っている?
  そりゃそうだ。
  それなら、見込み客がいそうなところに出かけてみましょうよ。
  (どうせ暇でしょ?)
  あなたのターゲットにするのがオーナー経営者だとしたら、異業種交流会とかロータリークラブとかライオンズとか地域のゴルフ場とか、何か1つくらいは思いつくでしょう? そこへ出かけてみましょう。
  私の友人には「水曜日は不動産業が休みだから、都内の高級フィットネスクラブには景気のいい不動産業の経営者がいる!」と言って水曜の午前中に、わざと目立つようにランニングマシンで「ウォーッ」ってすごい勢いで走ってみたりガッチャンガッチャンとマシンやったりしていたのがいる。で、サウナでリッチな経営者から「頑張ってますねー」なんて話しかけられるのを待っているわけです。
  とにかく何でもいいからきっかけがあれば、仲良くなれるかもしれないですよね。
  で、名刺交換して話していたら、その人が結構成功した地元の経営者だったりする。
  例えば、
  「ワオ、すごいですねー。私も経営者として成功したいから、良かったら今度ランチでもしてお話を聞かせてもらえませんか? ご馳走しますから」と飛び切りの感じのいい笑顔で話しかけたら、ひょっとしてOKしてくれるかもしれないでしょ?
  大金持ちをランチに誘え、というわけです。
  そりゃランチに誘ったからといってすぐお客になるわけがない。
  でもお客にできる可能性はあるわけですよね。デスクにいる限りその可能性はゼロ。
  ゼロは何個集めてもゼロ、です。
  先ほどの友人も契約に至るのは知り合った社長10人のうち1人って言っていました。でもそれだってOKです。だっていつ突然チャンスが来るかわからないのですから!
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