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人生相談の回答プロセスを辿って問題解決力を磨く
有限会社T.S総合企画 代表取締役 津田 秀晴
  生保セールスとは、お客さんの人生の《喜怒哀楽の最も激しい場面》にかかわっていく仕事――。そんな仕事に携わっている皆さんは、お客さんや友人知人から悩みを聞かされたり、相談を持ちかけられたりする場面が多いと思います。
  そこで今回ご紹介したいのは、『悩みのるつぼ〜朝日新聞社の人生相談より〜オタクの息子に悩んでいます(Kindle版)』という本です。
*私が読んだ電子書籍版には、追加の相談&回答が収録されています。
 『悩みのるつぼ〜朝日新聞社の人生相談より〜 オタクの息子に悩んでいます〜完全版(Kindle版)』
岡田斗司夫 FREEex著、株式会社ロケット 508円
新書版は『オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より』 幻冬舎新書 1,015円
「相談に乗る行為」を後追いできる
  私が本書をお勧めするのは、保険の実務以外でも素晴らしいアドバイスができれば、より深い信頼を得られること、そして、他人の相談事を解決できるようになれば、自分の抱える問題だって解決できるようになる――からです。
  この本が、世間でよく見かける“人生相談の本”と決定的に違うのは、著者の岡田斗司夫さん※1が人生相談に回答するプロセスをすべてオープンにしている点です。
  岡田さんは同書の中で、一つひとつの相談内容をどのように受け止め、どんな思考ツールを使って解決策を導き出し、いかなる意図をもってそうアドバイスしたのかを、本書の読者が後追いできるように記述しているのです。
  例えば、39歳男性管理職からの相談――。
  《最近、自分の部下になった若手社員が、ツイッターで職場に関するネガティブな内容(他の上司の悪口など)をつぶやいているのを偶然見つけた。自分はどうすべきか?》という趣旨の悩みですが、ここで岡田さんは【思考フレームの拡大】というツールを使って回答しています。
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