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 第3回
シンプルアプローチとハードアプローチ
古賀社労士・FPオフィス 代表 古賀 輝行
  筆者は生保セールスパーソン向けの法人開拓研修の講師をしているが、アプローチについてかなりの時間を割いている。研修では、アプローチを「シンプルアプローチ」と「ハードアプローチ」の2つのタイプに分類している。受講生には習得したアプローチの中から、個々人の経験や得意分野に合ったものを実践してもらうようにしている。第3回の今回は、第1回、第2回の内容を一部振り返りながら、2つのタイプのアプローチを紹介する。
■  シンプルアプローチとは…
  ひと言でいうと簡単なアプローチのことである。生保セールスパーソンは当然に知っていることであり、改めて準備や勉強をする必要はなく、また、聞いている社長も頭を使わずに済む気楽な内容の話である。ここで大事なのは、簡単ではあるが、重要な話をすることである。
  簡単なので、初心者のセールスパーソンでもできるが、とかく疎かにして話さないベテランが多いことから、丁寧にシンプルアプローチをすることは他のセールスパーソンとの差別化になるようである。今回紹介するのは、生保販売においては伝統的な、「生命保険の基本形」と「貯金は三角、保険は四角」の2つのシンプルアプローチである。
@「生命保険の基本形」アプローチ
  これは、定期保険、養老保険、終身保険の特徴を簡潔に伝えるアプローチである。顧客がどのような種類の生命保険にすでに加入しているのか、どのような種類の生命保険にこれから加入するのが適切なのかという、非常に重要なことに気付いていただくキッカケを提供するのである。一般の方向けのFP関連セミナーでこの基本形の話をすると、「生保セールスの人は、何故このような重要なことを契約者に伝えないのか?」といった質問が出ることがある。
A「貯金は三角、保険は四角」アプローチ
  これは、貯金と保険の違いを簡潔に説明して、加入時からあるべき保障を手に入れることができるという保険の優れている点を伝えるものである。収入保障保険(特約)の販売を念頭に「貯金は三角、保険も三角」といったアプローチをしている生保セールスパーソンも多い。
  両アプローチ共に、簡単だからといって軽視することなく、契約者には丁寧に伝えるべき重要な内容である。
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