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逓増定期保険
ファイナンシャル・プランナー/株式会社らくらくライフ 代表取締役 中島 牧子
■役員退職金準備の“即効薬”ともてはやされていたが…
  逓増定期保険とは、主に法人顧客を対象とした定期保険の一種で、契約時の保険金額が、年を経るごとに一定金額まで段階的に増加していくものです。保険金額は契約時の5倍以内まで増えますが、保険料は契約時からそのまま変わりません。
  保険金額が増加していくため、事業が順調に拡張し、将来大きな保障が必要になった場合にも対応が可能だということもありますが、加入後の短い期間で解約返戻率が一気に上昇することから、役員の退職金準備や税負担軽減効果を狙って活用されることがほとんどです。
  逓増定期保険は、将来の保険金の増加分を含めた保険料を前倒しして、平準化して払っていることになるので、通常の定期保険や長期平準定期保険に比べて解約返戻率が高くなります。
  決算月に逓増定期保険を契約し月内に保険料を払い込むことで、保険料を損金算入し、法人税の繰り延べを行うといった使い方をされることがありますが、従来はケースによって100%だった損金算入割合が、2008年2月の国税庁からの個別通達により、保険料に対する経理処理が改正されました。改正後の契約は、ほとんどのケースが損金算入できるのは1/2になりました(詳しくは下表をご覧ください)。
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