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先進医療特約
ファイナンシャル・プランナー/株式会社らくらくライフ 代表取締役 中島 牧子
先進医療の技術料だけでなく、
交通費や宿泊費までカバーするものも
  ここ数年、先進医療特約についての問い合わせが増えてきたという声をよく聞きます。
  ほんの数年前までは一部の保険会社しか扱っていませんでしたが、最近はほとんどの保険会社の医療保険やがん保険で、先進医療特約が付帯できるようになってきました。
  各社がテレビCM等で力を入れて宣伝していることもあり、一般消費者にも大分浸透してきているようですが、今回は先進医療特約で気を付けたいポイントや保障内容についてまとめていきたいと思います。
  ご存じの通り、「先進医療」とは一般保険診療の水準を超えた高度で最先端の先進技術で、厚生労働大臣が承認した医療行為のことをいいます。保険診療との併用が認められているため、診察・検査・投薬・入院料等、一般の保険診察と共通する部分については健康保険制度の対象となりますが、先進医療に係る「技術料」は、患者が全額自己負担しなければなりません。
  この技術料については高額療養費の対象にもならないため、患者にとっては重い負担となりがちですが、先進医療特約は各社とも月々100円前後とわずかな保険料で、技術料の1000万円〜2000万円までをカバーします。ただ、後から給付金が受け取れるとは言っても、金額によっては一時的な立替が難しい場合もあるでしょう。そうしたことから、オリックス生命やメディケア生命など一部の保険会社では、先進医療の技術料を病院に直接支払うことが可能となっています。
  また、先進医療を行うことができる医療機関は限られているため、遠方の患者にとっては交通費や宿泊費が嵩みがちですが、技術料とは別に一時金が給付される保険会社もあり、そうした費用をカバーできるようになっています。たとえば、メットライフアリコやメディケア生命は5万円、アクサ生命は15万円が一時金として支払われますし、住友生命や朝日生命は給付金の10%が一時金として支払われます。三井住友海上あいおい生命のように、交通費・宿泊費が支払われる特約もあります。
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