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第13回
老後資金作りにはNISAよりも有利な確定拠出年金
貯めた資金を守る防衛方法のアドバイスも!
CFP®/FPライフレックス 代表 高橋 浩史
■  老後資金相談はFP相談では必須の内容
  「老後のお金準備、年金がもらえるのか、いくら必要なのか分からないので不安……」
  FP相談の中では、多くの人から聞かれる質問です。いま、厚生年金を受給している人の平均額は年額で約190万円(老齢基礎年金または老齢厚生年金定額部分受給者)で、月額にすると約16万円(同)です。この金額で十分でと言える人は少数派でしょうし、若い世代では、年金受給そのものを懐疑的に思っている人も少なくありません。
  しかし、不安から目を背けているとかえって不安になるもの。むしろ、漠然としている不安内容を顕在化させて現実を知り、対策方法を講じることで不安は解消されるのではないでしょうか。冒頭のような質問を受けた時には、老後資金作りについての考え方を順序立てて説明し、実際どれくらい準備すれば良いのか、その目安をお客様と一緒に考えながら示すと相談者の不安は和らぎ、信頼関係も生まれるというもの。
  例えば、老後の生活費にいくら必要かは、お客様の考える生活プラン次第です。毎月の基本生活費や、それ以外に発生する住宅費用(ローンや管理費・修繕費など)、レジャー費用、その他支出などを見積ることで、毎月必要な費用の概算が分かります。そこから、老齢年金の見込額を差し引くことで、自助努力で準備すべき金額の目安が出ます。あとは、その金額に必要な年数分を掛け算すれば、定年までに準備すべき金額が算出できることは、FPの学習をした人ならご存知の内容ですね。
■  NISAよりも節税メリットがある確定拠出年金
  老後資金の目安が分かると、相談者の関心事はその資金を貯めるには、どの金融商品がいいのかということに移ります。そんな時には「確定拠出年金」も候補のひとつになります。民間の生命保険に入る前にまず公的保障を考えるのと同様に、お金の貯め方も国が準備している有利な制度の利用を検討することから始めるのが基本です。中でも、20〜30歳代の若い世代であれば、時間を味方にした長期運用が可能ですから、NISAと比べても税制面でのメリットは大きいものがあります。
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