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通常、委託者が信託財産として受託者へ拠出する財産権は、金銭や有価証券、不動産といったものが一般的ですが、「事業信託」は、その名のとおり事業そのものを信託するものです。事業というのは、経営のノウハウや従業員との雇用関係、得意先や仕入れ先との契約などであって、それらを総じて「事業」といいますが、事業信託によってこれらを一つの信託財産として委託者から受託者へ信託することが可能となるものです。従って、事業信託はビジネスの世界において活用が考えられる仕組みといえます。
事業信託の活用例には、種々のものが考えられますが、ここでは中小企業においても活用の可能性のある資金調達手段としての事業信託を紹介し、基本的な仕組みと税務上の取扱いについて解説することとします。
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